言わなくてもやる女子、言ってもやらない男子

昨日は子どもの習い事の付添。暑い中、ひたすら頑張る子どもたちを横目に、母親同士で毎回恒例の立ち話。

昨日の練習は、女子が試合に出場している関係で男子のみでした。

男子のみの練習を見ながら、高校生の女の子を二人持つお母さんが、お姉さんたちと末っ子の男の子(小5)では、あまりに行動が違うということを話してくれました。

小5の男の子は林間学校だったため、数日家にいなかったそうですが、お姉さんたちに、

「ママがいろいろ言わないから、静かだね」

と言われたそうです。娘さんたちにそう指摘され、

「そういえば、娘たちにはいあれこれ注意しなかったなあ。言わなくてもできていたんだよね」
と振り返っていました。

それを聞いた男子のみを持つお母さんたちが、口を揃えて、

「男子は言ってもやらないよね~」
とコメント。つくづく違いを感じていました。


女性である母親たちからすると、とにかく男子は不思議に映るものです。

先ほどの男の子は、翌日、ハードな練習があるのが分かっているのにもかかわらず、家に帰ってきて休むのかと思ったら、友達に遊びに誘われて出て行ってしまったそうです。さらに翌朝早くにお友達から電話があって、「遊ぼう」と誘われたそうです。お母さんは、「さすがに、疲れているし午後から練習があるので、遊ばないんじゃないかな」と思ったのですが、「うん、いいよ」と答えて、午前中いっぱい遊んでしまったそうです。

遊びが終わって、その男の子は、お昼ご飯になっても、

「おなかすいてない」

という始末。疲れすぎて、食欲がなくなってしまったようです。


このエピソードにあるように、男の子は、どちらかというと、目の前で起こっていることに瞬時に反応する傾向があるように思いました。それに対して、女の子のほうが、もう少し先を見据えた上で判断して行動しているように思います。

男の子と女の子の行動の違いは、個による違いはありますが、やはり一定の傾向はあるのではないでしょうか?
これからも、彼らの練習を見守りながら、お母さんたちと一緒に男の子と女の子の違いを観察しようと思います。

学生さんからの嬉しいオファーを受けて

今週は、前期(または春学期)の大学の授業が最終回だったというところが多いかと思います。

昨日前期の授業が最終回だった大学では、講義のまとめ、最終レポートの提出、大学から課されている授業アンケートをしてもらった後に、講義を振り返ってコメントを書いてもらいました。

その中に、嬉しいオファーの話があったのでした。

私に対して、

「キャリアセンターの面談員さんになってほしいです」

と書かれていました。


実は、中高の教員をしていた頃から、教員の仕事で一番好きだったのが、面談でした。なので、そんなことを言っていただけで、本当に嬉しく思いました。思わずコメントペーパーに向かって、「いつでもOKですよ~」と独り言を言ってしまいました。


当ブログでも時折紹介しているように、今まで、相談にきて下さった学生さんには、自主的に応じてきました。それは、私だけではなく、他の先生方も、学生さんの相談に応じている光景をよく見かけます。

大学生からしたら、進路の相談は、あまり面識がない相談員の方より、毎週顔を合わせている授業担当教員のほうが、相談しやすいということはあるかもしれないですよね?特に、職業に直結する科目を担当している場合、大いにあり得るのかな、と思います(まさに、私などはそのケース)。その教員が、非常勤の場合、授業の時間前後しか大学にいなく、学生さんからしたら、相談したいときに教員がいない。仮にいたとしても、あまり時間をとってもらえないということがあると思います。教員側も、時間を作りたいのはやまやまだけど、授業の前後にしかその大学にいられない(しかも短時間)ことはよくあることです。授業の前後に別の仕事が入っているというケースが多いからです。

この学生さんがおっしゃってくださったように、前々から、キャリアセンターの相談員と授業担当者を兼ねられるものならやりたいと思っていました。仕事として時間が確保されているのであれば、双方にとってとてもいいシステムになるのではないでしょうか?

これを機に、大学側に働きかけてみてもいいのかな、と思いました。

学校見学のすゝめ

受験生の皆さんにとって、夏休みは勝負どころですね。

夏は、受験勉強をしながら志望校の検討をする時期。たくさんの学校からどうやって絞っていけばいいか、決めかねているという方も多いのではないでしょうか。

志望校に迷っていたり、勉強のモチベーションが上がらないなあ~と感じた時には、気分転換をかねて、志望する学校に行ってみることをオススメします。

個人的には、あえて、学校説明会やオープンキャンパスではない時に行くことをオススメします。なぜなら、学校の「素」が分かるからです。校内に入らなくても、門のそばまで行けば、生徒さんや学生さんがいることも多いので、雰囲気が伝わってくると思います。

より上を目指して勉強すること自体は良いと思いますが、憧れだけで進学先を選んでしまうと、入学後に「自分に合ってないな。こんなはずじゃないのに。つまらない」と思ってしまうことも。それを避けるためにも、可能な限り足を運んでみることをオススメします。実際に行ってみると、不思議と、自分に合う・合わないが分かるものです。

それから、自分の学力より高い学校が、必ずしも合わないとは限りません。逆にしっくりくることもあり得ます。


個人的な経験ですが、高3の夏休みに時に、当時第1志望にしていた大学に実際に足を運んでみました。オープンキャンパスや学園祭などではない時だったので、部活をしてい学生さんくらいしかいませんでしたが、なんとなく近づき難い雰囲気があって、あまり居心地がよく思えませんでした。頑張れば手が届きそうな大学でしたが、見学を機に、あまり行きたいと思えなくなってしまいました。

その一方で、夏の時点ではF判定(最も低い評価)の大学にも、ものは試しと思って軽い気持ちで見学に行きました。その時の自分の学力では、相当難しかったのですが、自分としては、見学した大学の中で一番しっくりきたのです。キャンパスを歩いていて、とても居心地が良く感じたのを良く覚えています。

それまでは実力以上すぎて、目指そうとも思えなかったですが、見学に行って以来、その大学に行きたいと思うようになりました。いろいろ調べたところ、一般入試以外の入試制度があることが2学期になって分かり、条件を満たしていたので、チャレンジすることにしました。担任の先生には、「合格したら奇跡だな」と言われたほどです。


その試験は、書類審査(1次)と小論文・面接(2次)でした。年によっては倍率が10倍以上になることもあります。実力以上の大学ということで、「受かったらラッキー」と気負わずに勉強し(もちろん一般入試の準備もしながら)、でも小論文は、高校の先生にたっぷりしごいてもらって、泣きながら勉強して試験に臨みました。

その結果…まさかの合格!

自分が一番驚きました。担任の先生だけでなく、いろんな先生に、廊下を歩く度に声をかけられ、そして驚かれました。

晴れて合格したその大学は、勉強したいことも自分にとても合っていて、大学生活は本当に充実したものとなりました。

こんなミラクルもあるので、少しでも気になる学校があれば、ぜひ足を運ぶことをオススメします!

今日は、その母校に用事があって行ってきたので、こんなことを思い出しました。

今学期の最終授業での、初めての試み

大学生は、今月いっぱいで夏休みに入るという場合が多いかと思います。7月下旬は、前期(または春学期)の最終授業または試験期間ですね。夏休みまであと少し。体調に気を付けながら乗り切りたいものです。

 

今年度初めて担当した某女子大の授業(教科教育法)では、少人数(6人)のメリットを生かし、たくさん模擬授業を行いました。他の人の模擬授業を見ると、「あ、いいなあ。真似してみよう!」と思いがちなのですが、いざ自分がやってみると、なんかうまくいかないということがあります。

 

その原因は、「自分らしさ」を発揮しているか否かにあります。他の人の授業がいくら素晴らしくても、それが自分らしくできなければ、良い授業にはなりません。憧れの先生のように授業がしたいと思って真似してやってみたけど、全然うまくいかないなんてことは良くあるものです。

 

実は、私自身がこの半年くらい、自分らしく過ごせない状況に陥り、「自分らしいって何だろう?」ということを自問しています。そのもがき苦しんでいる時に出会ったのが、『可愛いままで年収1000万円』の著書で知られる、宮本佳実さんの本及びブログでした。今回、特に参考にしたのは、『大丈夫、あなたは「好き」を仕事にできるから~人生のモンモン期をするりと脱出する方法~』(大和書房、2018年)です。

 

大丈夫、あなたは「好き」を仕事にできるから。~人生のモンモン期をするりと脱出する方法~

大丈夫、あなたは「好き」を仕事にできるから。~人生のモンモン期をするりと脱出する方法~

 

 宮本さんの著書全9冊を読ませていただいて、「自分を大切にしよう!」ととても勇気づけられたと同時に、著書の中に書かれている考え方やワークが、学校教育、特に授業をするという教員の心構えや姿勢にとても役に立つと思ったのです。

 

そこで、宮本さんの著書の中に書かれているワークを、私なりにアレンジして、今学期の最終授業で学生さんたちにやってもらいました。名付けて「私を活かして、私らしく授業をする」です。

 

①自分の「好き」(30個以上)、②自分の楽しい、③自分の経験、④自分の得意 をそれぞれ時間を区切って書き出してもらいました。ひたすら自分と向き合う作業でしたが、学生さんたちは真剣そのもの。④の「自分の得意」は、なかなか出せないので、全員で輪になって、1人に対して5人が、「◯◯が得意だよね」と相手を褒めまくることをしてみました。

 

最終的に、下の写真のワークシートに書き込み、「私らしく授業をする姿」を考えてもらいました。

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 最後に、「あなたにとって、自分らしく授業をするには、具体的にどうしますか?」と聞いたところ、授業で聞いていた時よりも、スラスラとはっきり具体的に答えられていました!

 

授業は、授業をする先生によって個性が出て当たり前。個性を生かして、自分らしく授業ができるようになると、授業を受ける児童・生徒さんにもいい影響がありそうですね。

高校生の成績の順位の持つ意味とそのとらえ方

昨日は、子どもの習い事の付添をしていました。高校生のお子さんを持つお母さんたちと、話題になったのが、お子さんの成績についてです。

週末から夏休みに入った学校が多いと思いますが、夏休みの直前に分かるのが、一学期の成績。その成績に順位が出るという話で持ちきりでした。

話題に上がった学校は、いずれも公立高校。中学校では順位が出ていなかったそうですが、高校では順位が発表されたということが話題になっていました。

教科毎、五教科の合計で、それぞれ学年順位とクラスの順位が出る学校がある一方で、五教科の合計で学年順位が出る学校がありました。また、理系・文系でクラスが別れてからは、理系クラス、文系クラスでそれぞれ順位が出る学校があり、さらに理系クラスは一クラスしかない上、男女別に順位が出る学校があるとのことです。

その結果を知り、今年高校に上がった高校1年生のお子さんは、中学校のときと比べて学年順位がとても上がったことに大喜びをしたそうです。もちろん、その話をするお母さんも、とても嬉しそうでした。

一方、文系・理系クラス毎に順位が出る学校に通っていて、理系クラスの男女別に順位が出る学校にお子さんを通わせている方は、少ない人数で序列がはっきりしてしまうので、人間関係に影響しないかと心配していました。

成績の順位が出ることは、自分の相対的な位置が分かることや、それを見て励みになる場合は、とても効果があると思います。

ただし、定期テストと言っても、同じ科目を同じ先生がすべて担当しているわけではないですし、クラス毎にテストが違うこともあり得ますし、テスト自体も自分が教わっている先生が作るとも限らないのです。あくまで目安でしかありません。お母さん達もそのことは承知の上で、一喜一憂されていました。

専門家の立場から言えるのは、進学等進路に影響するのは、内部進学等て人数で切る場合を除き、順位自体ではなく、通知表に記載される成績(いわゆる評定)です。順位ほあくまで目安で、モチベーションを上げるのに使っていただけばいいと思います。保護者の立場では、評定を注視することが、進学等には欠かせません。

たった1点で評定が一段階変わることがあります。1つ順位を上げることよりも、1点でも上を目指して勉強できるかが、進路を制すると、過去に悔しがっていた生徒の顔が浮かび、しみじみ思うところです。

中学生の問題を、大学生が考えると…

今日の授業では、中学生の友人関係の問題を事例として紹介し、自分たちが中学生だったらどう解決するか、大学生に考えてもらいました。

登場する中学生の人物について、詳しく設定してみるグループ、自分が中学生だった頃を思い返しながら考えるグループ、そして、全く思いつかないグループと、実にさまざまでした。

考えてもらった後に、その事例で中学生が解決した方法を伝えると…

「全然思いつかなかった!難しい」

という感想が多く聞こえました。


正解を導くことが目的ではないのですが、考えているうちに正解を出したくなってしまうようですね。悔しがっていた方が見受けられました。

大学生がこのワークを通じて感じていたのは、中学生の友人関係の問題は、本人たちである程度解決できるということでした。子どもの友人関係の問題は、大人が聞いてしまうと、「何とか助けてあげたい」と思いがちです。でも、子どもの気持ちは、子どものほうが良く分かるようです。

子どもの問題というのは、放置するのは問題が見えにくくなり深刻化してしまうので良くないと思いますが、大人が介入したことで余計にこじれてしまうケースもありますよね。そのあたりのさじ加減は、本当に難しい。

どれが正解ということはないですが、例えば中学生が友人関係の問題を相談してきたら、一緒に考えたり話を聞くのに留め、彼らに任せてみるのも一案だと思います。

見守るのは忍耐が必要ですが、そこは大人の我慢どころかもしれませんね。

今日授業をした大学生たちは、自分たちがもう十分大人で、それゆえに子どもの気持ちは分からないことを痛感したようです。

捨てる神あれば拾う神あり、そして感謝

昨日は地元で大きなお祭りがありました。子どもたちにとっては、年に一度のビッグイベント。何ヶ月も前から、この日が来るのを楽しみにしています。その証拠に、一緒にお祭りに行く約束を、何ヶ月も前からしている子も多いのです。

小6のA君もその1人。6年生になり、新しいクラスになって間もない時期に、友達のB君から、一緒にお祭りに行こうと声をかけてもらいました。声をかけてもらって嬉しくて、お祭りが来るのを首を長くして待っていました。

そして、待ちに待った、お祭りが行われる7月になりました。すると、B君は突然、別の友達のグループに合流したいと言い出しました。A君はそれもいいと思ったので、「いいよ」と返事をしたそうです。

B君が合流したいと思ったグループの子たちは、自分たちは大人数のグループになってしまったから、これ以上は無理ということで、断られたそうです。

しかし、B君はどうしてもその子たちと一緒に行くのを諦めきれず、君だけが無理を言ってそのグループに入れてもらい、A君はB君に断られてしまいました。

A君は、春から楽しみにしていたので、すごく悲しくなったそうです。ですが、別の友達にそのことを話したところ、そのグループに入れてもらえることになりました。

少し悲しいことはあったけど、友達と一緒にお祭りに行けるのが嬉しくて、ワクワクして当日を迎えました。学校から帰り、急いで集合場所に。でも、その時に雨が激しくなり、友達の提案で、「雨だからやめておこう」ということになってしまいました。

天気ばかりはどうにもできません。A君はしょんぼりしながら、家に向かいました。すると、また別の友達のグループにすれ違いました。

そのグループの友達に、「お祭りいかないの?」と言われ、「雨が降ったから行かないことになっちゃった」と答えたそうです。そうしたら、「俺たちは雨だけど、行くよ」と言われました。

A君は、ちょっと悩みましたが、勇気を出して、

「一緒に行ってもいい?」

と聞きました。すると、「いいよ~」と気持ちよく答えてくれたそうです。

そのグループの子たちは、おそらく一刻も早くお祭りに行きたかったのではないかと思いますが、A君が自転車を取ってくるのを待っていてくれて、無事一緒に行けたそうです。

「捨てる神あれば、拾う神あり」とは、よく言ったものです。A君は、二度も神様(友達)に拾ってもらいました。

お祭りでは、お小遣いの範囲でめいいっぱい楽しんだそうです。そして、お祭り発祥の場所にあった銅像のところに募金箱があったので、おこづかいから100円募金してきたそうです。


きっと、神様への心からの感謝の気持ちでしょうね。