踊り場にて

一昨日、授業が終わり、教室を出て階段を登って、踊り場にさしかかったあたりで、昨年度授業を担当していた学生さんに、背後から声をかけられました。ちょっと痩せたかな?そして、あまり元気がないかな?と思いました。

挨拶もそこそこに、「先生は企業(会社員の意)から教員になったんですよね?相談に乗っていただきたいんですが…」と言われました。ちょっと涙ぐんでいらしたので、すごく悩んでいらっしゃるのではないかと、とても心配になりました。

本当はすぐにでも応じたかったのですが、お互いに先約があったので、お約束だけして別れました。お約束した後は、少し顔が晴れやかになった様子でした。

何かに対して悩んだ時、一人だけで考えず、誰かに話すって大事なことですね。私に声をかけることを迷われたかもしれませんが、勇気を出して声をかけて下さっことが、本当に嬉しく思います。

大学生の皆さんは、なんとなく、大学の授業担当者に声をかけるのをためらわれているのかもしれません。それは、

「大学生=大人=高校生ではない」

という考えからでしょうか?高校生までは、担任の先生、部活の先生、教科担当の先生、保健室の先生など、皆さんと関わるいろんな先生に相談しやすい環境だったかと思います。私も数年前まで中高の教員だったので、高校までと大学では、学生さんが相談できる環境があまりに違い、本当に驚きました。

もちろん、大学生は大人なので、高校生までのように、教員にあまり頼らず、自分で解決するという考えは尊重したいと思います。でも、とても悩んでしまって、他のことが手を付けられなくなってしまったり、不安で仕方がなくなってしまうようであれば、「一人で悩まず、誰かに相談する」ということを選択してほしいなあと、個人的には思っています。

その一方で、学生さんの方も、少しでも自分のことを知っている、自分の状況を分かってくれる大人に相談したいのではないでしょうか。そして、なんとなく学生相談室のようなところは、ハードルが高いと感じているのではないでしょうか。そうであれば、高校生までの時と違い存在の、授業担当の教員のうち、話しやすそうな人に、気楽に声をかけてみたらどうでしょうか。時間がないなどで相談には応じて下さらない場合もあるかもしれませんが、時間を作ってくれたらLUCKY!くらいの気持ちでいいかと思います。

自分も含め、教員側も、大学生が相談しやすい雰囲気づくりは大事かなって思っています。